寄り気配・アラート
種別: 市況系
取引が始まる前、または大引けの直前に、板の買い気配と売り気配から「寄り付きそうな値段」を見積もり、基準の値段から離れた銘柄を1つ読み上げます。ギャップが大きい銘柄は寄り後や引け際の初動候補、小さい銘柄は見送り、という仕分けに使います。前場寄り前と後場寄り前は、そのギャップがそれまでの値動きの続きなのか、戻しているのかも一言で付けます。画面に指標の略号は付きません。
デイトレでの使い方
寄り付く前は約定が無いので、板だけが手がかりです。このアラートは、その板から想定始値を作り、基準から何パーセント離れているかを読みます。基準は場によって違います。
- 前場寄り前の基準は前日終値です。大きいプラスは、ギャップアップの初動候補です。大きいマイナスは、ギャップダウンの警戒銘柄です。
- 後場寄り前の基準は、前場で付いている現在値です。昼休みのあいだに、その現在値から気配が離れた銘柄を見ます。
- 大引け前の基準は、その時点の現在値です。クロージング・オークションで、引けに向かって気配が現在値から離れた銘柄を見ます。
パーセントの直後に付く言葉は、前場寄り前と後場寄り前だけです。それまでの値幅に対して、寄り気配が伸ばしているか、戻しているかです。
- 続伸・続落は、それまでの方向へさらに乗っている場面です。飛びつきや投げの継続として見ます。
- 一服・調整・小反発・反発は、方向は残しつつ一度止まっている場面です。
- 全戻しは、それまでの値動きをほぼ消した場面です。
- 急落・急騰は、それまでと逆方向へ振り切った場面です。
ストップ高気配・ストップ安気配は、相場観のあと、出来高の前に付きます。想定始値そのものが制限値幅である必要はありません。買い気配か売り気配が、上限または下限に張り付いているときの確認です。
出来高の言葉は、前場寄り前と後場寄り前だけ、その場の最初の約定のいつもの量よりかなり多い、または少ないときだけ最後に付きます。大引け前には付けません。
同じ更新では、乖離の絶対値がいちばん大きい1銘柄だけを読みます。2番手以降は、1番手が同じ向きを読んだばかりのときだけ代わりに出ます。自分の見ている銘柄が画面に出なくても、同じタイミングでより大きく離れた銘柄が優先された、ということがあります。
このアラートが見るのは、板の気配と、場ごとの基準価格です。ロウソク足の終値と、日経平均への寄与は見ていません。
用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 想定始値 | 最良売り気配と最良買い気配から見積もった、寄り付きそうな値段 |
| 基準価格 | 乖離を測る相手。前場寄り前は前日終値、後場寄り前と大引け前は現在値 |
| 乖離 | 想定始値が基準価格から何パーセント離れているか。プラスが上、マイナスが下 |
| 前日の値幅 | 相場観だけの材料にする、円の前日比。前場寄り前は前営業日の大引け時点、後場寄り前はその時点の前日比 |
| ストップ高/安気配 | 買い気配か売り気配が、制限値幅の上限または下限と一致している状態 |
| 出来高の偏り | 採用した気配数量が、その場の最初の約定のいつもの量からどれだけ外れているか |
いつ動くか
気配が更新されるたびに判定します。気配データが前回と同じなら、読み上げません。
| 場 | 時刻 | 基準価格 | 画面の基準 | 相場観 | 出来高 |
|---|---|---|---|---|---|
| 前場寄り前 | 8:00 から 9:00 になるまで | 前日終値 | 終 | 付ける | 付ける |
| 後場寄り前 | 12:05 から 12:30 になるまで | 現在値 | 前引 | 付ける | 付ける |
| 大引け前 | 15:25 から 15:30 まで(15:30 を含む) | 現在値 | 現 | 付けない | 付けない |
売り気配か買い気配が無い銘柄、基準価格が取れない銘柄、名前が無い銘柄は候補にしません。気配や基準が 0 の行も候補にしません。
読む銘柄に、パーセントの下限はありません。その更新で、乖離の絶対値が最大の銘柄を読みます。
想定始値の作り方
最良売り気配と最良買い気配の真ん中を、基準価格と比べます。
- 真ん中が基準より高いときは、買い気配を想定始値にします。
- 真ん中が基準より安いときは、売り気配を想定始値にします。
- 真ん中が基準と同じときは、その真ん中を想定始値にします。
上方向では買い気配、下方向では売り気配です。いずれも、基準に近い側の気配です。
乖離のパーセントは、(想定始値 − 基準価格)÷ 基準価格 × 100 です。読み上げも画面も、小数第1位までです。0 以上は上昇、0 未満は下落です。想定始値が基準と同じ 0.0パーセントは、上昇側です。
出来高に使う数量も、同じ側です。上方向なら買い気配の数量、下方向なら売り気配の数量、真ん中が基準と同じなら売りと買いの少ないほうです。
1回の更新で読む銘柄
候補は、乖離の絶対値が大きい順です。同じ更新で気配が付いている銘柄が何件あっても、読み上げるのは1銘柄です。
- 絶対値が最大の銘柄を試します。
- その銘柄が、同じ場・同じ向きで5分以内に読まれていれば、次に大きい銘柄へ進みます。
- 最大の銘柄の読み上げが、まだ再生待ちのときは、次点を代わりに出しません。その更新は読み上げなしで終わります。
言葉の順は、パーセント、相場観、ストップ高/安気配、出来高です。無い部品は飛ばし、空の区切りは残しません。
相場観
前場寄り前と後場寄り前だけです。大引け前は付けません。前日の値幅が 0 円、または取れないときも、相場観だけを省いて乖離の読み上げは続けます。
倍率は、(前日の値幅 + (想定始値 − 基準価格))÷ 前日の値幅 です。
前日の値幅は場で違います。
- 前場寄り前は、前営業日の大引け時点の前日比です。その日の終値と、そのさらに前の終値との差(円)です。残してある日付が前営業日と合わないときは使いません。
- 後場寄り前は、その時点の前日比です。前場を終えたあとの、前日終値からの円差です。
1 を超えると、それまでの値動きをさらに伸ばしています。1 を下回るほど戻していて、マイナスになると逆方向へ抜けています。
前日の値幅の符号で表を選び、倍率を左から見て、最初に当てはまる段の言葉をパーセントの直後に置きます。区切りの数字ちょうどは、その段には入りません。1.0 ちょうどは続伸・続落ではなく一服・小反発、0.6 ちょうどは調整・反発、0.3 ちょうどは全戻し、−0.2 ちょうどは急落と急騰です。
| 前日の値幅 | 1.0超 | 0.6超 | 0.3超 | −0.2超 | それ以外 |
|---|---|---|---|---|---|
| プラス | 続伸気配 | 一服気配 | 調整気配 | 全戻し気配 | 急落気配 |
| マイナス | 続落気配 | 小反発気配 | 反発気配 | 全戻し気配 | 急騰気配 |
ストップ高気配・ストップ安気配
買い気配か売り気配のどちらかが、制限値幅の上限と一致すればストップ高気配、下限と一致すればストップ安気配です。想定始値が上限ちょうどである必要はありません。上限側の気配が制限値幅に張り付き、想定始値はもう一方の気配、という組み合わせもあります。
制限値幅が無い銘柄、制限値幅が 0 の銘柄には付けません。上限と下限の両方に一致したときは、両方の言葉が付きます。
出来高
前場寄り前と後場寄り前だけです。大引け前は、気配数量を大引けの累積出来高と比べないため、出来高を付けません。
数量は、想定始値に使った側の気配数量です。当日の累積出来高ではありません。数量が 0 以下のときは付けません。
比べる相手は、その銘柄の過去の「その場の最初の1約定」です。前場寄り前は前場寄付の最初の約定、後場寄り前は後場寄付の最初の約定です。過去の統計が無い銘柄は、出来高を付けません。
画面には、数量と、平均から何シグマ離れているかを出します。1シグマ未満でも、統計があれば画面には出します。音声のシグマの数字は出ません。
音声に付くのは、かなり外れたときだけです。
| 平均からの離れ | 音声 |
|---|---|
| プラス2以上 | 大商い |
| プラス1以上、2未満 | 活況 |
| マイナス1より大きく、プラス1未満 | なし |
| マイナス2より大きく、マイナス1以下 | 閑散 |
| マイナス2以下 | 冷え込み |
2.0 ちょうどは大商い、1.0 ちょうどは活況、−1.0 ちょうどは閑散、−2.0 ちょうどは冷え込みです。
同じ向きは5分間繰り返さない
同じ場の同じ銘柄で、上昇なら上昇、下落なら下落は、5分間は繰り返しません。気配が更新されるたびに候補にはなりますが、読み上げは抑えます。そのあいだに、より乖離の大きい別銘柄があれば、そちらを読みます。
向きが逆に変わったときは、別の知らせです。上昇を読み上げたときは、その銘柄の下落側に残っている5分の間隔を消します。下落へ振れた直後も、下落として読めます。下落を読んだあとの上昇も同じです。
前場寄り前、後場寄り前、大引け前は、それぞれ別の間隔です。前場寄り前に読んだ銘柄を、後場寄り前に同じ向きでもう一度読むことはあります。
数字での例
前日終値 1,000円、前日の値幅 +500円の銘柄です。前場寄り前なので、基準は 1,000円です。売り気配 1,220円、買い気配 1,180円とします。真ん中は 1,200円で基準より高いので、想定始値は買い気配の 1,180円です。乖離は (1,180 − 1,000) ÷ 1,000 = +18.0% です。
売り気配が制限値幅の上限 1,220円と一致していれば、想定始値は 1,180円のまま、ストップ高気配が付きます。
| 想定始値 | 乖離 | 倍率 | 発呼の要点 |
|---|---|---|---|
| 1,180円 | +18.0% | (500 + 180) ÷ 500 = 1.36 | プラス18.0パーセント 続伸気配 |
| 1,000円 | 0.0% | (500 + 0) ÷ 500 = 1.0 | 一服気配(1.0ちょうどは続伸にしない) |
| 800円 | −20.0% | (500 − 200) ÷ 500 = 0.6 | 調整気配(0.6ちょうどは一服にしない) |
| 別銘柄の方が乖離の絶対値が大きい | — | — | なし(2番手は読まない) |
| 同じ銘柄の上昇を5分以内に読んだ | — | — | なし(次に大きい銘柄へ進む) |
前日の値幅が −500円で、想定始値 1,200円、基準 1,000円なら、倍率は (−500 + 200) ÷ −500 = 0.6 です。0.6ちょうどなので反発気配です。
後場寄り前で、その時点の前日比が +200円、現在値 1,200円、想定始値 1,260円なら、倍率は (200 + 60) ÷ 200 = 1.3 です。続伸気配です。基準は前日終値ではなく、現在値 1,200円です。画面の基準のラベルは「前引」です。
大引け前は、この倍率を計算しません。パーセントまでの読み上げです。
読み上げと画面の例
音声には時刻が入りません。画面の時刻は、現在値・売り気配・買い気配の時刻のうち、いちばん新しいものです。秒まで出ます。
前場寄り前で、ストップ高気配と大商いが付くときです。
音声: 7203 トヨタ自動車 気配1180円 プラス18.0パーセント 続伸気配 ストップ高気配 大商い
画面: 08:50:12 7203 トヨタ自動車 終1000円 気1180円 180円高 +18.0% 続伸気配 ストップ高気配 100,000株 +2.1σ
大引け前は、相場観も出来高も付きません。画面の基準は「現」です。
音声: 7203 トヨタ自動車 気配980円 マイナス2.0パーセント
画面: 15:25:10 7203 トヨタ自動車 現1000円 気980円 20円安 -2.0%
読み上げる価格は、想定始値です。基準価格そのものでも、約定した値段でもありません。画面の「終」は前場寄り前の前日終値、「前引」は後場寄り前の現在値、「現」は大引け前の現在値です。「気」は想定始値です。画面の株数は、想定始値に使った側の気配数量です。
※本記事で紹介している相場情報やインジケーターの数値は、客観的データの提供やツールの機能解説を目的としており、投資の勧誘や助言を行うものではありません。取引の最終決定はご自身の判断で行ってください。詳細はプライバシーポリシー(免責事項)をご確認ください。
